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東洋経済新報社
グループ:Book
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現場の実態に近い…
(2008-01-11)
私も、一時総合重機で働いていたことがあるが本当に日本の製造業の生産性は高いのだろうか? 正直に言って疑問に感じるし、高い競争力を持っているとも思えない。 実際の現場は、3K職場で空調も満足になく炎天下や寒風の中で製造していたりする…。 従事している者も、IT等と比べると高卒者や派遣社員だらけで段取りが大事と言いながら、まともに段取りもできず何度も冶工具を取りに戻ったりしていた。 マニュアル化できる知識も、いたずらに暗黙知としているように感じた。 ガスタービン等の利益でも某重工業は、GEの1/3程度の利益しか出せていないという…。 筆者の言うように、私が勤めていた重機も始業時間の1時間前に現場に来て掃除、帰りもだらだら先輩が終わるまで待つのが当たり前という、完全に前時代の感覚だった。 これでは、今時の若者は辞めるに決まっている。 日本の製造業の崩壊は止まらないと思う…。 GEやシーメンスなどが、どのようにものづくりをしてるかが、個人的には気になります。
上杉謙信に帰依する著者の社会論
(2007-09-29)
ある程度著者の想定する社員はバブル組を中心に据えられており納得
できる反面よくわからないところも多い。
実際、著者のいう教えはどちらかというと老舗の持つ伝統・・あるいは
工芸産業に当てはまるのではないか。
そうがえると著者が上杉謙信を高く評価するのも理解できる。
実際謙信は戦国時代としては珍しく毘沙門天に深く帰依した武将である。
その点、その信仰があだとなり天下をとることはできなかった。さらに
後継者を育てることに必ずしも成功したとはいえない(ホモセクシャル)し
一代限りでかまわないというその信念は現代の社長とは比較しずらいのではないか。
ワーキングプアをとってみてもそもそも就職活動をしないので辞める若者との
比較は、参考にしづらいのではないか。
無論、伝統、信念は重要だが、現代の若者世代と使えないバブル組の考えの
格差を比較対象として考察しなければならないだろう。
なにより今製造業のライバルである中国、インドは既にそのような教育方針を
脱したからこそ世界でリードしているのだから。
納得する反面……
(2007-09-28)
昔日本が右肩上がりで成長していた時代の「日本の会社の常識」を見てみると
至極真っ当な事ばかりだと思う。
それゆえに、その常識が機能していた時代に働く事が出来た世代の方々を羨ましく思う。
正規雇用から非正規雇用への急速ななシフトがバブル崩壊以降進み、
年収200万円以下で働く人々がついに1000万人を超えた。
1000万人の内の多くに、決して能力が無いわけでもなく、頑張っていないわけでもない、昔ならば就職できて、
定年まで勤め上げられたであろう人々が多く含まれているのを私は知っている。
その人達の絶望感と諦めは確実に社会を蝕んでいくだろう。
著者の嘆く若者たちの姿はその一角に過ぎない。
私は、努力が必ず報われた社会に生きてきた人々と、その社会の崩壊を見た、
或いは崩壊に巻き込まれてしまった世代の間にある深い溝をこの本を通して見た。
製造業への応援歌
(2007-08-03)
著者の作品は3作読ませていただきました。前2作は戦国時代の著名な武将達の実例を挙げ、現代にも通ずる主に中小企業の事業継承についての著作でした。著者の眼は常に日本の底辺を支える中小企業に向けられています。それ故大企業偏重の現況にもどかしさを感じ、それら大企業の繁栄は中小企業の不断の努力によって成り立ったものだという事を懸命に訴えています。確かに大企業は賃金、福利厚生においては有利なのですが、実際の現場は昼夜の区別無く24時間体制で人間としてのアイデンテイティーはありません。全ての会社がそうであるわけではないでしょうが中小企業の多くは人間そのものを中心軸においた経営をしており、またそうでなければ成り立たない構造かもしれません。著者の、ともすれば弱者の立場ともなる中小企業と社会構造変化の狭間でもがく低賃金労働者への暖かな眼差しを感じられる好著だと思いました。
警鐘においては現場の優れた代弁
(2007-07-17)
独自の地域調査による、賃金分析には頭が下がる。
中小企業とともにある、その素肌感覚も貴重である。
ではあるのだが、本書に書かれている回顧主義は
(感情的にはよく理解できるのだが)
果たして現状の解決策になるのかは疑問だ。
中小の製造業者の窮状がここまで来ている、
という警鐘においては現場の優れた代弁ではある。
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